おっさんのクリスマス
2006年 12月 21日
「ありがとう。君が叫んでくれたんだね。」
少年たちが散っていったのを確認して、俺も離れようとした瞬間。
どうやら見つかったらしく、声をかけられた。
別に悪いことをしたわけでもないはずだし、素直に出て行くことにした。
トレンチコートの男性は、人のよさそうな笑みを向けて、もう一度頭を下げた。
それから、倒れていた男性に近づくと、手を貸して立ち上がらせる。
心配そうに声をかける男性に対して数回笑いかけると、そのままどこかへ行ってしまった。
「病院にも行かないそうだよ。」
苦笑しながら、もう一度こっちを向く。
どう反応したらいいのかわからず、俺もとりあえず苦笑いを返した。
「えっと、時間はあるかな?何かお礼がしたいんだけど。」
トレンチコートのおっさんはそういうと、返事も聞かずに自販機の前まで歩いていった。
何枚かコインを入れて、ボタンを押す。それを2回繰り返すと、缶を持って戻ってきた。
「と言っても、ホームレスのぼくにはたいしたことできないけどね。」
笑いながら、2つの缶を差し出して首をかしげる。
俺は少し考えてミルクと砂糖の入ったほうのコーヒーを受け取った。
「そこにベンチがある。一緒に飲もう。」
少年たちが散っていったのを確認して、俺も離れようとした瞬間。
どうやら見つかったらしく、声をかけられた。
別に悪いことをしたわけでもないはずだし、素直に出て行くことにした。
トレンチコートの男性は、人のよさそうな笑みを向けて、もう一度頭を下げた。
それから、倒れていた男性に近づくと、手を貸して立ち上がらせる。
心配そうに声をかける男性に対して数回笑いかけると、そのままどこかへ行ってしまった。
「病院にも行かないそうだよ。」
苦笑しながら、もう一度こっちを向く。
どう反応したらいいのかわからず、俺もとりあえず苦笑いを返した。
「えっと、時間はあるかな?何かお礼がしたいんだけど。」
トレンチコートのおっさんはそういうと、返事も聞かずに自販機の前まで歩いていった。
何枚かコインを入れて、ボタンを押す。それを2回繰り返すと、缶を持って戻ってきた。
「と言っても、ホームレスのぼくにはたいしたことできないけどね。」
笑いながら、2つの缶を差し出して首をかしげる。
俺は少し考えてミルクと砂糖の入ったほうのコーヒーを受け取った。
「そこにベンチがある。一緒に飲もう。」
by cursedbird
| 2006-12-21 13:35
| 小説